坂部では「五度の祭り」といわれる祭りが行われている。
朔日祭り(元旦祭)よりはじまり、九月の祭りまで年間通して以下の日程にて執り行われている。
@朔日祭り(元旦祭) 1月3日
A十五日祭り(春の祭り) 1月5日、6日
B雛の祭り(節句の祭り) 4月3日
C祇園祭り 7月15日
D九月の祭り 10月17日、18日
本来は元日に行われていた元旦祭ですが、現在では1月3日に大森山諏訪社において冬祭りの準備である祭花作り終了後に行われている。
この祭りは本殿、神前の各祠、天狗様、若宮八王子などのタカラを切り替えた後、丸餅を備え禰宜様により祓詞、修詞、祝詞などが行われる祭りである。
1月5日のお昼過ぎの冬祭り終了後、下の森火の王社、と大森山諏訪社においてまったく同じ内容の祭りを行う。この祭りは注連引き、御供渡しのうたぐらの後に順の舞、舞上げを行うものである。また翌日冬祭りの片付けをする間に代表者が日代八坂神社へ行き、火の王社、諏訪社と同じ祭りを行う。
4月3日午後より大森山諏訪社、日代八坂神社にて行われる神事です。
新草を使った菱形の草もち(ハナモチ)とヤナギダカラを作り、先にうち祭りをおこない、その後大森山諏訪社、日代八坂神社にて神事を行います。ヤナギダカラとは芽の吹いた柳の先端を二本中折りでまとめて大森山用25個、日代八坂神社用12個作ります。
クロモンジュ、コメの木を切っきて弁当付の鍬を作ります。コメの木の鍬はヤナギダカラ同様に大森山25個、日代八坂神社12個作り各祠へ奉納する。クロモンジュの鍬は各自で作り家の恵比寿棚の供えます。
祭りは祓詞をあげて、草餅を各祠に献上した後に祝詞をあげて五穀豊穣を拝むものです。
同じ祭りを二社で行います。
7月14日に6月30日の大祓いをかねておこなう。カヤダカラ、カラコモチを作りうち祭りを行ったのちに諏訪社にて神事をおこなう。
諏訪社にて神事を行った後に紙でできたヒトガタに家中の災厄をつけたものをお払いし、村を流れる虫川の橋へもっていき川の流れに流す。